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悠揚たる大屋根に寛ぐ

全てがお気に入りのわが家で安らぎを

#勾配天井 #吹抜け #大屋根 #庭 #玄関アプローチ・玄関ポーチ #石貼り・石積み #造作収納 #造作家具

田んぼと山並みを見わたす高台の地

存在感を放ちながらも自然と調和する佇まい

広い田園風景をはるばると眺めわたす、なだらかな山あいの里。背後の山からゆるやかに斜面が下り、遠く前方に連なる山並みまで、さえぎるものなく視界が広がる。その風景をいっぱいに取り込むように、Sさま邸は建つ。

家づくりにあたってSさまは、建築設計の仕事をしているお兄さまにいろいろと相談をしたという。お兄さまに、自分たち家族の好みに合いそうな工務店をいくつかピックアップしてもらい、その中から真っ先に行ってみたいと思ったのが『きなりの家』だったそうだ。
「まずHPを見て、自社の職人さんがきちんと紹介されていることに信頼を感じました。それでコンセプトハウスを見に行くと、すみずみまで造りが本当にきれいで、ひと目で気に入ってしまいました」とSさまは話す。
プランについても、あらかじめお兄さまと一緒にかなり詳細まで詰めて仮の図面を作っていたそう。それをさらに『きなりの家』らしくブラッシュアップしていく形で、スムーズに家づくりがスタートした。

美しくのびやかな勾配天井のリビング

連なる開口から自然の恵みを最大限に取り込み暮らしの一部に

プランの軸はもちろん、眺望のよさを存分にいかしたリビング。南の田んぼに向かって大きく開いた窓は、昼間はほとんどスクリーンを下ろす必要がなく、のびのびと開け放って暮らせる。山ぎわまで敷地が続く東面は完全に人目が入らないため、はじめからカーテンなし。南東角2面に大きな高窓と腰高窓を設けてワイドに視線を抜き、東から西へとダイナミックに下る勾配天井を作った。

南東角は、設計士の提案で小上がりの畳リビングに。畳部分の上部にパーゴラ状の天井をかけ、吹き抜けの開放感をいかしつつ落ち着きも感じられるようにしている。窓辺のカウンターデスクはリビングの中でも一番の特等席で、絵本を読んだり、外の様子を眺めたりと、のんびりと親子の時間を楽しめるコーナーとなっている。

実は、Sさまの作った当初のプランでは天井の流れる向きが逆だったが、東側に大きく眺望をとれるよう勾配を反転。加えて、西側の玄関からリビングに入ることを考え、「入ったときに向こうから天井が下りてくるほうが、より空間の広がりを感じられるのではと提案させていただきました」と設計士は話す。

天井は濃淡をランダムに混ぜたレッドシダー材。板張りの美しさをそこなわないよう天井面には一切照明を設けず、間接照明やブラケットでやわらかな灯りをともす。

ご夫婦お気に入りのレッドシダーの板張り天井

シンプルな内装の中にある上質な自然石タイルが目を惹く

主寝室は落ち着いた色合いで大人空間を演出

軒の深い玄関ポーチは雨の出入りも安心

収納と家事動線を効率よく一体化

生活感の出る水回りはキッチン裏に隠してストレスフリーに

一方、山の迫る北西側は、裏手に建つ家々から見下ろされる形になるため、窓を減らしてクローズに。こちらの面に、水回りや収納といった生活に必要な機能を集約させた。
玄関からリビングに入るルートとは別に、シューズクローク、パントリーを抜けてキッチンへ入るプライベート動線を確保。さらにキッチンからサニタリー、家事室、ランドリーを回ってキッチンへ戻る水回り動線も作っている。
どのスペースもゆったりとした広さがあり、動きやすさも収納力も充分。アイロンがけなども家事室で落ち着いてできるようになった。
奥さまは「家じゅうをぐるぐる回りながら用事をこなせて、とても使い勝手がいいですね。生活感の出る部分がすべて裏動線内で完結するので、リビングをいつでもきれいに保てます」と笑顔を見せる。

また、奥さまの選んださまざまな色柄のクロスは、裏動線や個室の中で存分に使い、心のなごむプライベート空間に。リビングは白壁と天然木でシンプルな内装にまとめている。

暮らしやすさも居心地のよさも申し分なし

広大な敷地を活かしてつくられたゆったりとしたアプローチが家族を出迎える

外観は大きな片流れの屋根が印象的。のどかな風景になじみながらも、洗練された佇まいは遠くの道からも目を引く。
玄関先からリビングに視線が入るのを避けて西側に長く塀を伸ばし、塀の足元にたくさんの草花を植え込んで潤い豊かなアプローチを作っている。
敷地は広く、300坪ほどもある。「庭のある暮らしになり、わざわざ出かけなくても、すぐ外に出て子どもと遊べるのもいいですね。夜には辺り一面真っ暗で、窓から星がきれいに見えますよ」とSさまは話す。

「自分たちでもプランをしっかり考えましたけど、やっぱり設計士さんから提案していただいて『確かにそのほうがいいな』と思うことがたくさんありましたね。住んでみて『やっぱりこうしておけばよかった』と感じることがひとつもないんです」と、ご夫婦はそろって満足の表情を見せていた。