久しぶりの建築探訪シリーズです。
(過去の記事を一番最後にリンクしていますので、お時間あれば是非見ていってください。
意外に?「伊根の舟屋」はアクセス数が良いです、良いところなので是非訪れてみては?)
さて、今回ご紹介するのは滋賀県にある「佐川美術館」です。
予てから訪れてみたかった建物で、去年の夏にようやく行くことが出来ました。
琵琶湖のすぐそばに建っており、遠くに比叡山・比良山を望む立地にあります。
琵琶湖と言えば通称?「琵琶一」!
「琵琶湖を一周する」という造語なのですが、サイクリングで琵琶湖を一周するとちょうど1日くらいなのでサイクリングがてら佐川美術館に訪れるというのも良さそうです。
もちろん、バイクや車で周るのもおススメです!
佐川美術館と言えば、敷地の大部分を占める「水庭」です。
水盤に浮かぶように建つ大屋根がとても美しく、車のCMなんかにも使われていましたね。
竹中工務店が設計・施工をしておりまして、設計もさることながら施工の技術力も素晴らしいものでした。
この大屋根が軒先に向かって緩やかに曲線を描く感じがとても美しいですね。
水盤に写る列柱も凛とした雰囲気があり、風にそよぐ水面がとても涼やかでした。
実際は溶けるような猛暑でしたが…汗。
巨大な大屋根は深い軒を有しており、ミニマムな構成がかえってその雄大さを称える迫力ある造形美となってます。
随所に杉板型枠のコンクリートが使用されており、無機質な中にも繊細さを感じられる設えですね。
そんな感じで、いつまで経っても中に入らずにウロウロしてる人は大体建築人だと思います。
エントランスへは列柱のアプローチを通ってからになります。
このアプローチは建物内部へ入るにあたって気持ちを整える装置としての役割を果たしています、
こういう「歩かせる」アプローチは是非真似したい要素ですね。
この時の展示では「東海道五十三次」で有名な「歌川広重」の浮世絵を特別展示していました。
なかなか目にすることが出来ないものを実際に見れて大変興味深かったです。
展示の奥は水盤に潜るような構成になっており、
この先には展示スペースの他、魅力的な「茶室」があるのですが、
残念ながら「茶室」は予約制となっており今回は見れませんでした。
次回は是非予約を取って見に行きたいです!
地下のホールにはスリット状の天窓があり、
光が降り注ぐ印象的な空間がありました。
光の取り入れ方も建築デザインとして大変参考になりました。
きなりの家のコンセプトハウスもそうですが、
水面のキラキラが軒天や天井に写り込むはとても綺麗ですね。
2時間強、展示も建物も存分に楽しめました!
施設の中にはカフェもあり、特にこのケーキは大変美味でした!
琵琶湖に行かれる際は是非たっぷり時間を取って訪れて欲しいです。
投稿:設計 石田
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